社会人4年目、ユー子の日常記。続きはアメブロで書いてます。<http://ameblo.jp/kiironigou/>
時間が経ってしまって、いつ行ったのか忘れてしまいましたが、国立新美術館で開催されていた「オルセー美術館展」観てきました。
国立新美術館のわりに、良かった。
そりゃこんだけ作品揃ってれば良いでしょうよというラインナップですが、展示の仕方もまぁまぁ良かったです。
あすこって、展示の順序が「流れ」として一帯というよりは、枠で区切ってしまって混まない配置になっているのかもしれないな。
オルセーが一挙に来るから見たいというよりは、「ポスト印象派」というサブタイトルに惹かれました。
皆が大好き「印象派」ですが、「ポスト印象派」というと、先駆者たちが切り開いた抽象化から、さらにもう一歩踏み込んだところで、自分なりの解釈で頑張る新人たち、というのがなんとも泣かせるじゃないですか。
あとね、大好きなんだラファエル前派とか象徴主義とか表現主義とか!
こういうの、みーんなポスト印象派の画家たちから影響されてできたんだもの。
世界で最も愛好者の多い「印象派」の絵画ですが、私が印象派の画家たちを好きなのは、きっと「習わしと戦って、切り開いてきた画家たち」だからだと思います。
あまり美術館に行かない人には意外かもしれないですが、印象派の画家たちは、まるで勇者のようなんですよ。
絵画って、やれああでなければならない、やれこうでなければならない、という決まりがとっても多かったんです。
宗教画が分かりやすい例ですが、神に影があってはならないとか、人は神と同じ大きさであってはならないとか。
その決まりによって、その絵が何を表現しているのかが分かる場合もあります。
たとえば、絵の中の人物が赤の布と青の布をまとっていて近くに白百合があると、その人物が聖母マリアと認識されます。
えーとね、赤が愛で、青が真実だったかな。で、白百合が純潔を意味するのね。
宗教画はルールてんこ盛りで良いと思うんだけど、人物や風景を描く際にも決まりがあったんです。
絵は、心で見る前に、頭で見るものだから、ルールに則っているかどうかというのが、当時のサロンでの評価のひとつになっていたんです。
技法がめちゃくちゃで、美しさがない!!陰影を出すために混ぜる色としてふさわしくない!などと最初の印象派の画家たちはボロクソでしたが、窮屈な決まりばかりの描き方に疑問を感じる画家は多かったんじゃないかなと思います。
派閥もあれば、おべっか使って欲しいパトロンもいれば、絵画のあつまりのお偉い人たちは頭の硬い人ばかり。
買い手がいなければ自分が干上がってしまうのに、自分の真実を信じて生き抜いた画家たちの勝利の証が、現代の印象派を愛する人々の数だと思います。
で、そこからさらに個性的に展開していったのが、今回の展示のサブタイトル「ポスト印象派」の画家たちです。
今回の展示で私が好きだったのは
*ポール=シニャック 「マルセイユ港の入り口」
点描画。点描技法で有名なのはスーラですが、スーラのどこか冷静な印象を持たせる絵とは異なって、カラフルでとっても楽しげな印象でした。
今まで、点描画はクールな印象のものしか描けないのかと思ってましたよ。
しかし、やはりスーラの凄さは見るほどに驚かされます。絶対馬鹿だよこの人(←褒め言葉)と何回クチに出そうになったことやら。
*ジョン・シンガー・サージェント 「ラ・カルメンシータ」
黄色いドレスの豊かさと、女性の表情が印象的。しばらく見惚れました。
*アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 「道化師シャ=ユ=カオ」
ロートレックはロートレックだけのコーナーになって展示されてました。誰とも比較できないものね。アンリ・ルソーもルソーだけ2点展示されていたし。
目を引くのは黄色い衣装。女性が着ている途中の衣装から、衣擦れの音を出しそうなほど、瞬間をとらえた作品でした。
*モーリス・ドニ 「木々の中の行列」
ナビ派の象徴である、セリュジエの風景画「タリスマン」も好きでした。
ナビ派の画家たちの試行錯誤は、抽象画ともとれそうな面の使い方や色彩が面白かったです。
*フィンセント・ファン・ゴッホ 「星降る夜」
胸が締め付けられるように切なくなる、不思議な絵。
そういえば、ゴッホの自画像に人がやたら溜まってました。全然絵が見えないので、しかたなく私は遠目に見ただけでスルーした。
オルセー本家に行ったら、モナリザの前があんななんだろうなぁ。
現代で有名な西洋画家は大抵が印象派なので、絵画の時代についてたずねられたらとりあえず「印象派が好きだ」って言っておくと間違いないです。
ゴッホもゴーギャンもポスト印象派ですから。まれにルノアールやドガもポスト印象派扱いされたりするけど、彼らは印象派の代表格。
あぁ早くドガ展観たい。←横浜で9月~12月に開催
国立新美術館のわりに、良かった。
そりゃこんだけ作品揃ってれば良いでしょうよというラインナップですが、展示の仕方もまぁまぁ良かったです。
あすこって、展示の順序が「流れ」として一帯というよりは、枠で区切ってしまって混まない配置になっているのかもしれないな。
オルセーが一挙に来るから見たいというよりは、「ポスト印象派」というサブタイトルに惹かれました。
皆が大好き「印象派」ですが、「ポスト印象派」というと、先駆者たちが切り開いた抽象化から、さらにもう一歩踏み込んだところで、自分なりの解釈で頑張る新人たち、というのがなんとも泣かせるじゃないですか。
あとね、大好きなんだラファエル前派とか象徴主義とか表現主義とか!
こういうの、みーんなポスト印象派の画家たちから影響されてできたんだもの。
世界で最も愛好者の多い「印象派」の絵画ですが、私が印象派の画家たちを好きなのは、きっと「習わしと戦って、切り開いてきた画家たち」だからだと思います。
あまり美術館に行かない人には意外かもしれないですが、印象派の画家たちは、まるで勇者のようなんですよ。
絵画って、やれああでなければならない、やれこうでなければならない、という決まりがとっても多かったんです。
宗教画が分かりやすい例ですが、神に影があってはならないとか、人は神と同じ大きさであってはならないとか。
その決まりによって、その絵が何を表現しているのかが分かる場合もあります。
たとえば、絵の中の人物が赤の布と青の布をまとっていて近くに白百合があると、その人物が聖母マリアと認識されます。
えーとね、赤が愛で、青が真実だったかな。で、白百合が純潔を意味するのね。
宗教画はルールてんこ盛りで良いと思うんだけど、人物や風景を描く際にも決まりがあったんです。
絵は、心で見る前に、頭で見るものだから、ルールに則っているかどうかというのが、当時のサロンでの評価のひとつになっていたんです。
技法がめちゃくちゃで、美しさがない!!陰影を出すために混ぜる色としてふさわしくない!などと最初の印象派の画家たちはボロクソでしたが、窮屈な決まりばかりの描き方に疑問を感じる画家は多かったんじゃないかなと思います。
派閥もあれば、おべっか使って欲しいパトロンもいれば、絵画のあつまりのお偉い人たちは頭の硬い人ばかり。
買い手がいなければ自分が干上がってしまうのに、自分の真実を信じて生き抜いた画家たちの勝利の証が、現代の印象派を愛する人々の数だと思います。
で、そこからさらに個性的に展開していったのが、今回の展示のサブタイトル「ポスト印象派」の画家たちです。
今回の展示で私が好きだったのは
*ポール=シニャック 「マルセイユ港の入り口」
点描画。点描技法で有名なのはスーラですが、スーラのどこか冷静な印象を持たせる絵とは異なって、カラフルでとっても楽しげな印象でした。
今まで、点描画はクールな印象のものしか描けないのかと思ってましたよ。
しかし、やはりスーラの凄さは見るほどに驚かされます。絶対馬鹿だよこの人(←褒め言葉)と何回クチに出そうになったことやら。
*ジョン・シンガー・サージェント 「ラ・カルメンシータ」
黄色いドレスの豊かさと、女性の表情が印象的。しばらく見惚れました。
*アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 「道化師シャ=ユ=カオ」
ロートレックはロートレックだけのコーナーになって展示されてました。誰とも比較できないものね。アンリ・ルソーもルソーだけ2点展示されていたし。
目を引くのは黄色い衣装。女性が着ている途中の衣装から、衣擦れの音を出しそうなほど、瞬間をとらえた作品でした。
*モーリス・ドニ 「木々の中の行列」
ナビ派の象徴である、セリュジエの風景画「タリスマン」も好きでした。
ナビ派の画家たちの試行錯誤は、抽象画ともとれそうな面の使い方や色彩が面白かったです。
*フィンセント・ファン・ゴッホ 「星降る夜」
胸が締め付けられるように切なくなる、不思議な絵。
そういえば、ゴッホの自画像に人がやたら溜まってました。全然絵が見えないので、しかたなく私は遠目に見ただけでスルーした。
オルセー本家に行ったら、モナリザの前があんななんだろうなぁ。
現代で有名な西洋画家は大抵が印象派なので、絵画の時代についてたずねられたらとりあえず「印象派が好きだ」って言っておくと間違いないです。
ゴッホもゴーギャンもポスト印象派ですから。まれにルノアールやドガもポスト印象派扱いされたりするけど、彼らは印象派の代表格。
あぁ早くドガ展観たい。←横浜で9月~12月に開催
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ユー子
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性別:
女性
誕生日:
1984/12/19
職業:
事務
趣味:
英語の勉強
自己紹介:
スルメ系女子。
小さい頃からマイケル・ジャクソン大好き。
卒業旅行で初海外の南イタリア以来、行けるものなら毎月旅行したいです。
美術館好き。
仕事は上野の方で事務員。
会社で非公式にカレー部に参加。夏でなくてもカレーが食べたい。
東京の西の方に住んでます。
2008年6月1日から英語を独学勉強中。
フランス語とドイツ語もしゃべりたい。
友情も恋愛も仕事も家族も自分の事も色々模索。
小さい頃からマイケル・ジャクソン大好き。
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